狸の七変化

精巧な小型音動機。学校のホロウ実習に初めて参加した時に支給された安物だが、小さくて持ち運びやすかいことから、柚葉はずっと手放せずにいた。 1回目の改造で、音動機の出力を上げた。2回目の改造で、エーテル異常特化パーツを2つ追加。3回目の改造で、内部配線の変更を試みたが、ショートでスカートが燃えてしまい、穴が開いてしまった。4回目の改造では、真斗がショートで壊れた熱伝導パーツを直してくれたが、お礼の食事代は新品の熱伝導パーツを3つ買えるほどだった。5回目の改造で、新しい共鳴チャンバーに交換。6回目の改造では、ドライバディスクの高周波シグナルへの応答速度を向上させた。 これでついに持ち主と生死を共にできる、完璧な武器が出来上がった！しかし—— 「パパ、私の音動機見なかった？」 「そこに置いた。ついでに外装を改造しといたぞ、前のがダサすぎたからな。うちの娘のセンスが悪いと思われたら、父さんは悲しくなる」 「もうパパってば！音動機なのに、そんな派手にしちゃダメでしょ。壊れたらもったいないよ！」 「なら壊すような危ないことはしないでくれ」_JP0B